患者安全マネジメント委員会
患者安全マネジメント委員会では、現場の医療安全管理者への支援や情報提供を行ってまいります。
医療安全管理者 お役立ちミニ情報④
日本臨床看護マネジメント学会
患者安全マネジメント委員会
(担当委員 佐々木久美子)
2023年3月10日
【医療安全管理者養成研修の計画的な受講】
病院団体、職能団体、学会などが主催した多様な医療安全管理者養成研修が開催されています。病院で医療安全管理対策加算算定の要件の一つに、医療安全管理者(専従・専任)が医療安全管理者養成研修修了者であることが求められています。
この研修には、研修時間が規定以上であるか、演習も含む定められた内容のプログラムであるかなどの厳しい条件を備えており、全課程受講することで組織的な医療安全の実践のための知識や手法を系統的に学ぶことができます。
加算要件のためだけではなくこの研修の修了者が病院に複数存在すると、医療安全管理者のサポート体制や相互理解が進み、安全な組織づくりが進むと考えられます。
皆さんのところでは、この研修への参加を計画的に行っていますか。看護職以外の受講の状況はいかがですか。
ここ数年は、新型コロナ感染症の影響で研修形態の変化が大きく、リモートやオンデマンドでの参加ができるものも多くなりました。集合型、オンデマンドそれぞれの良さや欠点もありますが、職場の状況に応じた選択ができるチャンスでもあります。
受講決定までの準備などもあります、年間計画として検討をお勧めします。
受講前の病院としての導入のオリエンテーション、修了後の医療安全の活動の場の設定も重要です。
募集要項が公開されたものから、いくつかをこのページでも紹介していきます。皆さんも情報収集してみてください。
医療安全管理者 お役立ちミニ情報③
日本臨床看護マネジメント学会
患者安全マネジメント委員会
(担当委員 植山誠一)
2023年1月17日
【医療用医薬品、医療機器等へのバーコード表示の義務化】
2022年12月から医療用医薬品、医療機器等へのバーコード表示が義務化されました。これは2019年12月に公布された改正薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律(令和元年法律第63号)に基づくものです。
医療安全管理においては以下のメリットが挙げられます。
① トレーサビリティの確保による、取り違えの防止、回収ロットの特定
バーコード表示の義務化により、製品の取り違え防止やトレーサビリティ(追跡可能性)の確保、流通の効率化などが図られます。原料調達から製造、医療現場に届けられるまでの流通の管理ができるようになり、医薬品や医療機器等の取り違え防止や回収ロットの特定等により医療安全の向上が期待されます。
② 最新の添付文書等の情報提供
2022年8月から実施されている添付文書の電子化(2年間の経過措置期間有り)により、製造販売業者が医薬品等に添付している用法、用量その他使用及び取り扱い上の注意を記載した文書が電子化されましたが、今回表示が義務化されたバーコード情報にアクセスすることで、PMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)のホームページ上で、頻繁に改訂される添付文書の内容を最新の状態で確認できるようになりました。
参照:PMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)「添付文書の電子化について」
https://www.pmda.go.jp/safety/info-services/0003.html
この他にも、膨大な紙資源の浪費の抑制や災害時の確実な情報提供などのメリットがあり、最新の情報を医療安全の向上に活用することが期待されます。
医療安全管理者 お役立ちミニ情報②
日本臨床看護マネジメント学会
患者安全マネジメント委員会
(担当委員 佐々木久美子)
2022年10月14日
医療安全推進週間-わかるまで聞こう話そう伝えようー
【目的とはじまり】
厚生労働省では、「患者の安全を守る」ことを中心とした総合的な医療安全対策を推進するため、2001年から各関係者の共同行動を「患者の安全を守るための医療関係者の共同行動(ペイシェント・セーフティ・アクション)」と命名し、様々な取り組みを推進しています。
その一環として、医療機関や医療関係団体等における取り組みの推進を図り、また、これらの取り組みについて国民の理解や認識を深めていただくことを目的として、11月25日(いい医療に向かってGO)を含む1週間を「医療安全推進週間」と定めています。
【今年の取り組みとポスターの活用】
今年は11月20日(日)~26日(土)です。医療機関だけでなく行政機関、医療関係団体も様々な取り組みをしています。
今年のテーマは「わかるまで聞こう話そう伝えよう」です。皆さんのところではどんな計画がありますか。
厚労省のホームページから、医療機関等で活用できるポスターをダウンロードすることができます。このポスターの中に自施設の取り組みを記載するとオリジナルのポスターになります。
医療安全推進の活動の一つとしてこのポスターとともに週間を活用した取り組みをすることをお勧めします。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryouanzen2022.html
医療安全管理者 お役立ちミニ情報①
日本臨床看護マネジメント学会
患者安全マネジメント委員会
(担当委員 佐々木久美子)
2022年7月15日
全国で、猛暑の日々が続いていますが、会員の皆様にはお元気でご活躍のことと思います。
日本臨床看護マネジメント学会では、この度「患者安全マネジメント委員会」を設置し、現場の医療安全管理者への支援や情報提供を行うこととしました。
先日の委員会では「25条立入に向けた医療安全管理者の準備」が話題になりました。
令和4年5月27日に出された厚生労働省医政局長通知「令和4年度の医療法第25条第1項の規定に基づく立入検査の実施について」には、留意事項が記載されています。特に医療安全では、Ⅰ―アー③にはチームの一員としての意識向上のための研修、Ⅰ―イには評価機構から提供される「医療安全情報」の活用状況、医療事故調査・支援センターから提供される「医療事故の再発防止に向けた提言の活用状況」について確認を行うとあります。
https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T220530G0060.pdf
また、立入検査の実施報告書も出されています。東京都では「医療法第25条第1項に基づく定例立入検査の実施状況報告書」として公表されています。
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kanri/kensakekka.files/R2hokokusyo.pdf
他の自治体からも検索することができます。立入検査を受けるときだけでなく、日常の医療安全推進に活用できる情報が満載です。