(社)日本臨床看護マネジメント学会
第10回 学術研究大会 開催のご案内

 

メインテーマ:

 

データヘルス時代の看護マネジメント 

 

~ 情報を使って未来を創る ~

 

 

少子高齢社会を迎え、この15年間、わが国では効率的で持続可能な医療・介護・福祉の仕組みを情報技術の利用によって実現しようとする努力が続けられてきました。しかし、平成13年に厚生労働省が公表した「保健医療分野の情報化に向けてのグランドデザイン」が目標を達成することなく終了していることを見れば明らかなように、その道のりは決して平坦なものではありませんでした。平成25年6月に閣議決定された成長戦略「日本再興戦略」は、予防・健康管理の推進に関する新たな仕組みづくりとして健康組合によるレセプト等のデータの分析とそれに基づく加入者の健康保持増進のための事業計画を作成・公表・実施することを盛り込みました。この背景には、医療費適正化計画の作成と実施のための分析に用いられてきたレセプト情報・特定検診等情報データベースの存在があります。今後、被保険者番号の個人単位化やオンライン資格確認システムの導入により、保健医療記録の個人単位での一元的集約と利活用が可能になれば、保健医療福祉機関の壁を越えて経時的に個人の健康に関する情報を閲覧できるパーソナル・ヘルス・レコードが実現することになります。この動きは、地域包括ケアシステムにおける情報共有や連携の在り方を変えていくだけでなく、医療の透明性と標準化にも大きく影響すると考えられます。そこで、今大会では特別講演に厚労省から講師をお招きし、データヘルス改革の目指すところと、それが我が国の医療にもたらすインパクトについてお話しいただく予定です。

 

また、本学会の基軸である「看護必要度」と「臨床看護マネジメント研修」について2つのシンポジウムを企画いたしました。

 

一つ目のシンポジウムのテーマは「看護必要度データ活用の可能性と課題」です。2018年度の診療報酬以降、Hファイルの活用に目が向けられがちなところですが、今回のシンポジウムでは基本に立ち返り、看護必要度を看護のためのデータとするために何を行うべきなのか、そのうえでの困難点は何か、学会としてどのような支援を行えばよいのかなどについてフロアの皆様と考える機会としたいと思います。

 

もう一つのシンポジウムのテーマは「看護管理者のコンピテンシー―マネジメントスキル研修で伸びた能力-」です。昨今、看護管理者向けの能力開発のための研修が盛んにおこなわれています。しかし研修を受けるだけではマネジメントスキルは身につきません。そこで今回のシンポジウムでは、研修後の取り組みを通して体験した「一皮むける経験」とそれによって得られた力について3人の方に語っていただきます。またマネジメントスキル研修講師の高田誠先生を交えて、看護管理者が成果を出すために必要な能力とはどのようなものかをご討論いただきます。

また、ポスターセッションでは、第一線の看護管理者の事例報告や取組みの成果について募集します。看護専門職として、看護管理者として、新たな時代を切り拓くために必要なアイディアとエネルギーを、会場の皆様とともに共有する場にしたいと思います。是非応募要領をご覧の上、エントリーしてください。

 

来る2月10日の第10回学術研究大会が、本学会のキャッチフレーズである「看護マネジメントが生み出す『安全』と『安心』」を実現するための能力向上の一助となることを願っています。会場でお会いしましょう。

 

平成30年12月
第10回臨床看護マネジメント学会学術研究大会
大会長  木村 眞子

 

第10回 日本臨床看護マネジメント学会学術研究

テーマ:データヘルス時代の看護マネジメント―情報を使って未来を創る―

 

           日時:平成31年2月10日(日)10時30分~16時30分

           場所:東京都看護協会 2階サークル室

           参加費:事前登録 会員 4,000円 非会員 7,000円

                当日 会員 5,000円  非会員 8,000円


プログラム

10:30~10:35 オリエンテーション 

 

10:35~10:40 開会挨拶

     嶋森 好子(当学会理事長・岩手医科大学看護学部 教授) 

 

10:40~11:40 特別講演 

     データヘルス改革とこれからの医療             

       講師:山本 麻里(厚生労働省大臣官房審議官(医療介護連携担当) )

       座長:木村 眞子(第10回学術研究大会長宮城大学看護学群 教授)  

 

11:40~12:30 社員総会

     昼食 ※軽食付きです。      ❖ヴァイオリンとピアノの生演奏があります❖

 

12:30~13:30 E-ポスターセッション 演題募集中

     一群:看護必要度に関するもの(データ活用、記録、精度向上への取組みなど)

     二群:マネジメント・スキルに関するもの

         (組織改革、リーダーシップ、業務改善等の取組み事例など)

                         募集要項はこちらをご確認ください。

 

13:30~14:50 シンポジウムⅠ

     看護必要度データ活用の可能性と課題

     座長:田中 彰子(横浜創英大学看護学部 教授)

     シンポジスト: 大夛賀 政昭(国立保健医療科学院)

              鈴木 千春(JCHO札幌北辰病院)

              名取 三恵(甲府市立病院)

              村松 裕子(甲府共立病院)

 

15:00~16:25 シンポジウムⅡ

     看護管理者のコンピテンシー 

              -マネジメントスキル研修で伸びた能力-

     座長:山元 恵子(当学会理事東京都看護協会長)

     シンポジスト: 佐久間 あゆみ東京都済生会向島病院)    

              藤田 あけみ(取手北相馬保健医療センター医師会病院)

              中村 真寿美(金沢医科大学病院)

              高田 誠(株式会社オーセンティックス代表取締役社長)

 

16:25~16:30 閉会挨拶

     柏木 とき江(当学会副理事長) 

 

※以下のとおり一部記載内容に誤りがございましたので、ここに訂正し、お詫び申し上げます。

シンポジウムⅡ シンポジスト

誤:松田 琴美(金沢医科大学病院)

正:中村 真寿美(金沢医科大学病院)

 

第10回学術研究大会申込方法
チラシ_平成31年_第10回学術研究大会.pdf
PDFファイル 3.3 MB

これまでの学術研究大会については、過去の学術研究大会をご覧ください。